スペインで、またも絵画修復に関する悲劇が起こってしまいました。
バルトロメ・エステバン・ムリーリョの作品「The Immaculate Conception of Los Venerables」の修復を依頼したところ、聖母マリアの顔が似ても似つかぬ悲惨な状況になってしまったのです。
持ち主は修復作業の結果に憤慨し、元に戻すよう依頼。
しかし再修復を試みた「The Immaculate Conception of Los Venerables」は、更に悲惨な状況になってしまいました。
最初に広く報道された事例はジョークのネタにもなったけれども、それが繰り返されるとだんだん悪趣味に思えてきますよね。。。。
スペインでまた絵画修復を失敗 素人によるアート修復の規制を訴えhttps://t.co/MYXgGZUlAH
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) June 23, 2020
実はスペインでは、このような絵画の修復に関するトラブルが後を絶ちません。
ここでは、なぜスペインで絵画の修復トラブルが絶えないのか?や、過去の修復失敗作品をご紹介していきます。
はっきり言って、どうしてこんなことになってしまうのか、不思議でたまらない出来映えのものばかりです。
2020年11月12日追記
またしてもスペインで彫刻の修復失敗事例が出た模様です。
【えぇ…】修復失敗で彫像がまた無残な姿に スペインhttps://t.co/i9qf8NTSm2
伝統ある絵画や彫刻の修復失敗で何度も話題になってきたスペインだが、またしても彫像が変わり果てた姿になってしまった。 pic.twitter.com/Yqj92SVUb2
— ライブドアニュース (@livedoornews) November 12, 2020
1923年製作の女性の像がアニメのキャラに変貌?と言われています。
修復後の顔がアメリカ大統領のトランプ氏に似ているとも言われ話題を呼んでます。
スペインでは素人でも絵画の修復ができる
冒頭でもお話ししたように、スペインでは絵画の修復に関するトラブルが後を絶ちません。
それはなぜなのか?というと、修復に関する専門的な知識を持たない素人でも、修復作業をすることができてしまうから。
「美術品が好き」「絵を描くのが好き」というレベルの素人でも、名画の修復作業ができてしまうのです。
それって、ちょっと怖いですよね…。
スペインでは今回のような事案が相次いだこともあり、ガリシア文化遺産保護修復学校のフェルメンド・カレラ教授は、「(修復作業は)専門の知識を持った人だけが行えるように、法規制するべき」という趣旨の発言をしています。
それと同時に、「医師の資格がない人が手術をする、薬剤師の資格がない人が薬を処方する、建築の知識がない人が家を建てることはあり得ないのだから」ということも訴えていました。
言われてみれば、確かにそうですよね。
専門の知識がないと修復作業ができない、というのはこれまでの経験からみて明らかなわけですから、これ以上名画を悲惨な状態にしないためにも、法規制をかけることは賛成です。
今回の修復失敗を教訓にスペインでも法規制に着手するかもしれませんね。
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日本での修復は?
日本では修復作業で失敗したという話はあまり聞きませんが、最近では日光東照宮の修復作業が話題になったことがありました。
日光東照宮の三猿、修復後の顔を見た時はかなりショックだった
左が修復後、右が修復前 pic.twitter.com/1cyBnIPNib
— 豆丸 (@1234567890bcde) August 3, 2019
人により好みがあるのかもしれませんが、一部では不評だったようです。
日光東照宮は、長年にわたり修復してきた歴史があり、建造時の色合いは誰もわからないので修復するたびに変わった感じになるようです。
これを失敗というべきかはわかりませんが、スペインの事例とはちょっと違うパターンですね。
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過去の修復失敗作品を紹介
名画や彫刻の修復失敗作品にはどんなものがあるのか、調べてみました。
素人が絵画を修復しようとして失敗する珍事がまたスペインで起こりましたね
味を占めてわざとやってるように思えてしまいますがこのままでは名画がどんどん大変な事に…
だがしかし
一部の人にしか興味を持たれない名画か、世界中で知られる落書きか…… pic.twitter.com/yr2DrCYOlL— YASUDA (@Yasuda9432) June 23, 2020
①教会のフレスコ画「この人を見よ」(スペイン)
画像左上
こちらは有名な失敗作品ですね。
2012年、教会のフレスコ画「この人を見よ」の修復を80歳の素人女性に頼んだところ、なんともサルのような仕上がりに…。
②木彫りのジョージ像(スペイン)
画像右上
こちらもスペインで、木彫りのジョージ像の修復作業を美術教師が行ったところ、鎧の色や顔などが明らかに別人になってしまいました。
③15世紀のマリア&キリスト像(スペイン)
画像左下
またしてもスペイン!
これはもう、なんというか…確信犯?といいたくなるような出来映え。
修復ではなく、全く別の作品になってしまっています。
④清王朝時代の壁画(中国)
中国、清王朝時代の壁画修復もお納めくださいw pic.twitter.com/5iNlWQSiHX
— 丸に蔓柏࿓ (@bicchunokami) June 25, 2019
カラフルでアニメ風の壁画になってしまいました。
なぜこんなカラフルにしたのか、不思議です…。
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絵画修復失敗に関する世間の反応
最後に、絵画修復失敗に関する世間の反応をご紹介しましょう。
またスペインで、素人が修復作業をしたために歴史的な絵画が台無しになる事故が発生した。
一度やって失敗を認め、もう一度やってさらに取り返しのつかないことになったらしい。
前のキリストがタワシみたいになったのは笑ったが、今回のは精神の異常を感じる。最後の顔は誰なんだろう?ちょっと怖い。 pic.twitter.com/KrlGTWLypG— 三一十四四二三 (@31104423) June 23, 2020
素人が絵画の修復失敗
これは酷い pic.twitter.com/D1jjarzbxc— maa (@0m4a1a2) June 23, 2020
多くの人は、今回の失敗に関して「これはひどい」「悪意を感じる」というようなコメントをしています。
確かに、騒がれたくてわざとやったの?と言われても仕方がないような、ひどい出来映えですからね。
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絵画修復失敗 まとめ
素人による絵画修復失敗について、ご紹介しました。
スペインでは、このような絵画修復失敗は日常的に起こっているとのこと。
名画の修復は、素人には到底できるものではありません。
これ以上被害を増やさないためにも、修復作業は専門家にお願いするのが一番だと言えるでしょう。
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